チェコの医療現場から生まれたプロジェクト

 

 

MY NEW LIFE

MY NEW LIFE」は、チェコのカレル大学医学部附属モトル小児血液・がんセンターが中心となり、悪性腫瘍の治療を受けている子どもたちを支援するために創設したプロジェクトです。同名の写真展「MY NEW LIFE」は、プロジェクトでのメインとなる企画で、チェコ国内はもちろん、日本でも2015年に初めて展示を行って以来多くの方にご賛同いただき、ギャラリーや医療機関などで展示が行われてきました。

 プロジェクトの起案者は腫瘍学博士 であるルツィエ・フルドリチュコヴァーと写真家のカミラ・ベルンドルフォヴァーです。二人が目指したのは、病気と闘う子どもたちの姿をポジティブな方法で一般  の人にも専門家にも見てもらうということでした。

 この「MY NEW LIFE」プロジェクトのねらいは闘病中の子どもたちの生活を向上させ、これまでの小児がん患者に対するとまどいや偏見をなくすことです。「MY NEW LIFE」では患者である子どもたちの姿を、生きたいと願う、ごく普通の子どもとして表現しています。これは失望や絶望ばかりを描くありふれた表現に対 する反論でした。周囲の人がポジティブな考えをもつことは、小児患者の精神安定に大きく貢献し、それが回復の可能性を拡げるのです。「がんと診断される ことは終わりではなく、新しい生き方への第一歩である」というコンセプトから、写真展および一連の企画が「MY NEW LIFE」と名付けられました。

 

 このたび、国際小児がんデー特設サイト開設にあわせ、写真展「MY NEW LIFE」より、作品の一部をウェブで公開するとともに、メイキング映像をお届けします。ぜひご覧ください。

 

 


シリーズ「PAINTING DAY」より


シリーズ「MODELING」より

シリーズ「DREAMS AND PASSIONS」より

大きくなったらパイロットになりたいです。今は飛行機の本を読んだり、シミュレーターに乗ったりしています。いちばん大変なのは着陸だけど、もうできるようになりました。あと、飛行機の模型も作っています。まえはテニスもしていたけど、今は出来ません。治療が終わったらまた始めます。学校に戻る日が今からが楽しみだし、新しい友達を作るのも楽しみです! フィリップ


趣味は、乗馬と絵を描くことです。治療を始める前に服飾デザインの学校に合格していたからちゃんと通わなきゃいけないし、楽しみです。病院のおかげで、素敵な人たちとたくさん出会えて、今も連絡を取り合ってます。病気は奪うものも多いけれど、与えるものも多いです。特に、素晴らしい友達に出会えたことが大きかったです。カトカ


小さいころから泳ぐのが好きだったけど、2009年に脚を切断しなくちゃいけなくなってから競泳を始めました。小さい子に水泳を教える先生になりたいです。私は15歳で、看護学校に通っています。水泳以外では陸上競技や、ダンスミュージックを聞くのが好きです。ヴィエラ・ザーヴォルコヴァー


踊ることが好きです。コンテストに参加して、何度もメダルを取りました。病気だったときは長い間踊れなくて、踊りたくて仕方なかったです。でも、病院でも楽しいことが色々ありました。健康になって、また踊るのが今から楽しみで、ちょっとずつだけど練習を始めています。 アマールカ


「MODELING」メイキング映像


MY NEW LIFE

企画者:ルツィエ・フルドリチュコヴァー(カレル大学医学部附属モトル小児血液・がんセンター 医師)

 

写真:カミラ・ベルンドルフォヴァー


チェコセンター東京

チェコセンターは、世界26都市で、チェコの文化を世界中に広める活動をしているチェコ外務省の外郭団体です。